「警備員日記(手塚正巳著)」を読んだ。
こんにちは。孤独なみかん(@lonelymikan_)です。
「ぼっちの春休みは暇!」ということで本を読みました。
「警備員日記(手塚正巳著)」という小説というか、ルポタージュに近いですね。
今回はこの本の感想を書いていきたいと思います。
本の紹介
本業が作家である筆者が、生活費を稼ぐために警備員のアルバイトを始めました。
いろいろな現場でいろいろな警備員と出会い、「師匠」と出会います。
2年間の警備員としての実体験が書かれた本です。
警備員に対する見る目が変わる
普段、街を歩いていて、あまり「警備員」の存在を意識することはありませんよね。
しかし、改めて考えてみると、多くの場所にいると感じられます。道路工事はもちろん、商業施設、駐車場、大学など多くの施設にいます。
この本を読んで、「警備員には恵まれない境遇の人が多いのでは」と感じました。
当たり前ですけど、多くの場所で働いている警備員も、一人一人、色んなものを抱えていると考えると、街を歩いて見かける警備員の存在が大きく見えそうです。
いろんな人がいる
本の中にはいろんな人が出てきます。「良い」か「悪い」かの二択で言えば、「悪い」方のいろんな人が出てきます。面白いです。怠ける、ズルい、横柄、乱暴……
警備員はいわゆる「底辺」と言われますが、こういう人は多いのですかね。
ただ、この人達も様々なことを抱えていて、様々な境遇の中にいます。
この人達を単に見下さず、常に一度は受け入れるのが「師匠」です。
「師匠」に会いたい
「まともな警備員は一人もいないんだから、まったく嫌になっちゃうよ 」(P.74)
と言っていた筆者も「まともな人」、「尊敬できる人」に出会います。
ズルくて怠け者が多いような環境でも怠けない、損な役回りも率先して行うなど、口では言えるけど、実際にはなかなか自分にはできないです。
そして、ズルい怠け者が何かをやらかしても、リーダーとして見捨てずに庇う姿はカッコいいです。
私が高みから彼らを見下ろしていたとすれば、師匠は警備員と同じ視線に立っている。
たとえ愚図な隊員であっても、相手の人格を認めた上で、手助けしたり、褒めたり、叱ったりした。 (P.258)
大学でも、「立場の弱い者と同じ目線に立てる」人は本当に少ない!と感じます。
見た目で「イケてる」か「イケてない」かを判断する人が多い!
自分は立場の弱い状況になることが多いですが、そうでない時は「同じ目線に立つ」ということは意識していきたいですね。